「ちゃんとしなきゃ」——この言葉に、どれだけ振り回されてきただろう。
食事はバランスよく作らなきゃ。野菜も肉も魚も、ちゃんと揃えなきゃ。作り置きもして、SNSに出てくるような「整った食卓」にしなきゃ——
そう思っていた時期がある。
バランス食より、インスタント麺
ある日、頑張って作ったご飯を食べながら、子どもたちが静かだった。
野菜を使って、タンパク質も入れて、彩りも気にして——それなりに一生懸命作った。でも反応は「ふつう」だった。
別の日、疲れ果てて「今日はもう無理」と出したインスタント麺。
「やった!」「これ好き!」「おいしい!」
……子どもたちが、明らかに喜んでいた。
最初は複雑な気持ちだった。頑張った日より喜ばれてるの、という。
でも少し経って、なんだか笑えてきた。そういうもんか、と。
「ちゃんとした食事=正解」じゃなかった
毎日バランスのいい食事を作ることが、「ちゃんとしたお母さん」の条件だと、どこかで思い込んでいた。
でも考えてみたら——誰が決めたルールだろう。
インスタント麺が体に悪いのは知っている。毎日は、もちろんよくない。
でも「たまには」なら?
子どもが笑顔で食べて、私が少し楽になって、夜の時間が穏やかになるなら——それは悪いことじゃない気がする。
作り置きも、SNS映えも、いらなかった
あわせて手放したのが、「作り置き」への執着だった。
週末にまとめて作り置きして、平日を乗り切る——それが「できる主婦」の姿、みたいなイメージがあった。
でも実際やってみると、作り置きって意外と消費されない。冷蔵庫で余って、結局捨てることも多かった。
そして気づいた。私の家族の「食べたいもの」と、作り置きしたものが、噛み合っていなかっただけだ。
SNSに出てくるような、きれいに並んだ常備菜。あれに憧れて真似しようとしていたけど——私の家庭には、合わなかった。
SNSの「理想の食卓」は、その人の家庭に合っているから輝いているんであって、私が同じことをする必要はない。
「たまにはいいか」が、一番楽な言葉
今の私の合言葉は「たまにはいいか」。
インスタント麺の日があってもいい。作り置きしない週があってもいい。SNS映えしない夕飯でもいい。
「ちゃんとしなきゃ」という声が聞こえたら——「たまにはいいか」 と返す。
それだけで、キッチンに立つのが少し軽くなった。
完璧な食卓より、笑顔で食べる食卓のほうが、きっといい。少なくとも私の家では、そうだったから。
「ちゃんとしなきゃ」に疲れていませんか? 今夜くらい、インスタント麺でいいかもしれません。
Written by エル

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