人と比べて落ち込む癖を、そっと手放す方法

誰かのSNSを見るたびに、なんとなく気分が下がる。

「あの人はもう昇進してる」「子どもが〇〇できるようになったって」「旅行、また行ってる」

見たくて見てるわけじゃないのに——気づいたら比べていて、気づいたら落ち込んでいる。

この「比べ癖」って、どうしたらやめられるんだろう。ずっとそう思っていた。

比べることは、悪いことじゃない

最初に言っておきたいのは——比べること自体は、人間の本能だということ。

「あの人より遅れてる」「自分だけできてない」という感覚は、生き延びるために集団の中での自分の位置を把握しようとする、人類が何万年もかけて身につけた機能らしい。

つまり、比べてしまうのはあなたが弱いからじゃない。人として、ごく自然なこと。

でも——その本能が、SNS全盛の今の時代に暴走してしまっているのかもしれない。

かつては「比べる相手」はせいぜい近所や職場の数十人だった。今は、スマホを開けば何百・何千もの「うまくいっている人」の断片が流れてくる。本能が追いつかないのも当然だ。

「比べる相手」の正体を見てみる

落ち込む比べ方には、ある共通点がある。

それは——相手の「ハイライト」と、自分の「舞台裏」を比べていること

SNSに上がってくるのは、誰かの人生のいちばんいい瞬間だ。きれいな料理、楽しそうな旅行、子どもの笑顔。

でも、その写真の外側には——洗い物の山があるかもしれないし、夫婦げんかの翌日かもしれないし、仕事でミスした週かもしれない。

私たちは自分の「全部」と、他人の「見せたい部分」を並べて比べている。それは、フェアな比較じゃない。

「横」ではなく「縦」に比べる

比べるのをやめられないなら——比べる方向を変えるという手がある。

「横に比べる」のをやめて、「縦に比べる」。

横の比較=他人との比較。縦の比較=過去の自分との比較。

「1年前の私より、少し楽になってる?」「去年できなかったこと、今はできてる?」

この視点に切り替えると、落ち込む比べ方から、少しずつ自分を認める比べ方に変わっていく。

他の誰かを追い越す必要はない。昨日の自分を、ほんの少しだけ越えていれば、それでいい。

「見ると落ち込む」アカウントは、フォローをやめていい

もう少し実践的な話もしておく。

「見るたびに気分が下がる」アカウントは——フォローをやめていい

薄情に聞こえるかもしれない。でも、フォローするかしないかは、あなたの選択だ。

相手を嫌いになる必要はない。ただ「自分の心の健康のために、今は見ない」という判断は、大人として十分に理性的な選択だと思う。

SNSは「義務」じゃない。自分が心地よくいられる使い方をしていい。

比べ癖は、完全には消えない

正直に言うと、比べる癖は完全にはなくならないと思っている。

今日も、誰かの投稿を見てちょっとザワッとすることはある。それは人間だから、しかたない。

でも——「あ、また比べてる」と気づけるようになっただけで、だいぶ楽になった。

気づかずに落ち込むのと、気づいて「まあそういうもんか」と流せるのでは、心への負担がまるで違う。

比べ癖を「なくす」じゃなくて、「気づいて、そっと手放す」練習。

それを繰り返しているうちに、少しずつ軽くなっていく気がしている。

「また比べてた」と気づいたら、スマホを置いて深呼吸ひとつ。それだけでいいかもしれません。

Written by エル

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